鬱病を発症した話 スピンオフ 第九話
どもども。お読み頂きありがとうございます。今回は、スピンオフ作品 第九話「初めて病院へ」の巻ということで、以前から投稿している鬱病を発症した話の番外編。第六話「続 眠れぬ森のおじさん:眠れるキスを求めて」あたりでの出来事となっております。
以下の投稿にも目を通されると、話がつながるかと思いますので、ぜひぜひ。
♦鬱病を発症した話
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鬱病を患い、人生どん底から考える幸せについて共有するジャンルも投稿しているので興味があればぜひ!
♠僕の考える幸福論
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また、僕の恋バナにも興味があれば、ぜひぜひ!
♥根暗男子の恋バナ
夜のお仕事
意を決して、眠れないことを上司へ相談したものの、華麗な流し打ちによってあっさりと相談を流されてしまった僕。3週間ほど眠れない日々を過ごしていた僕に対して、急遽一報が入る。
業務が立て込んでいたこともあり、一週間夜勤勤務への変更を言い渡された。
出社はP.M.17:45。退社はA.M.5:00ぐらいだっただろうか。みんなが退社し、会社の中は寝静まる。そんな中、上司、先輩、僕の三人で業務に取り掛かる。
眠れない時期が三週間ほど続いていたこともあり、身体的不調も見られていたのだが、夜勤勤務中に僕を悩ませていた症状が、胸の奥の筋肉痛のような痛み(胸痛)である。
胸痛について
原因は3パターンほどあり、
・狭心症や不整脈、心臓弁膜症など心臓の病気
・高血圧や脂質異常症、糖尿病の生活習慣病
・ストレスや加齢
おそらく、僕の場合はストレスが原因で胸痛を患っていたのではないかと推測します。休職し、高ストレス下の環境から身を引いたことにより、胸痛は一切生じなくなりました。
ーーーBack to the story…ーーー
夜勤業務中に、何度も胸の痛みに襲われ、とても不安な状態で業務に取り掛かっていたのだが、僕の心境としては、このまま痛みで倒れてしまえばこの環境から離れることができるという、期待の方が強かったと思います。
前回の巻:第八話「円卓会議:部署三銃士を目前に!」でも触れましたが、うつ症状が出ている人あるあるなのですが、突拍子もないようなこと/冷静に考えればよくない事を平気で考えてしまい、そして行動へと移してしまうのです。
今振り返ると、胸痛で倒れてしまえば、上司や先輩そして大きい目で見れば会社に対して、大きな迷惑をかけてしまいますし、何より自分自身にとって、とても悲しい仕打ちをしているように思えます。だからこそ、少しでもそのような傾向を見られた場合は、大事になる前に周囲への相談に頼って欲しいと思うのです。
上司からの熱烈な指導に耐え、必死になって急な夜勤業務に喰らい付いていた僕。週を終え、休みに入り、病院へ行くことを決断するのである。
初めて病院へ
学生時代から、実家を出て一人暮らしを始めていた僕だが、その間に病院へ行ったこともなく、健康的に暮らしていた。そのため、病院への知識が全くと言っていいほど皆無であり、僕の症状的に何科へ行けばいいのか、まずは下調べから入った。
体に異常が見られるとはいえ、内科や外科ではないことくらいはある程度想像がつく。自分を苦しめているものは過度なストレスであり、精神的な部分からくるものである。病院、精神とググってみると、近くの精神科や診療内科が表示された。そして、自分の家から一番近い診療内科へと行ってみることにしたのである。
ーーー A few hours later…ーーー
この時の僕は、精神的に弱っていることへの理解が乏しく、自分の弱さを受け入れることもできていなかったと思う。そのため、心療内科へのイメージも良いものではなかった。しかし、どうにかして自分の症状を和らげたいという一心で、病院へと向かうのである。扉を前にし、恐る恐る足を踏み入れる。
窓口の受付スタッフ)「こんにちは。受付票はお持ちですか?」
僕)「いえ、初診です。」
窓口の受付スタッフ)「あっ、そうですか。それでは初診票への記入を願いします。」
そう言われ、記入ボードを渡された。自分のわかる範囲でペンを走らせた。唯一、集中して書いたところところがある。発症している症状の蘭である。第七話「鏡に映った鬱の僕」でも触れたように、以下の症状が出ていた。
・動悸
・胸痛
・手の震え
・目の焦点が合わない
・めまい
・頭痛
・吐き気
・激しい食欲低下
・味覚低下
・耳鳴り
・不眠
・息苦しさ
等々。
狭い記入欄に、思いつく限りの症状を一生懸命書いた記憶がある。自分の症状を伝えたくて、そして助けて欲しくて必死だった。
初診票への記入を済ませ、提出する。スタッフさんから、「45分程度かかると思います」と言われ、承諾しロビー内で待機する。何度か、スタッフさんからの延期コールを受け、最終的に名前が呼ばれたのは、2時間後だった。
(これも初診病院あるあるなのだろうか…)
恐る恐る扉を開けると、白衣を着た若い先生が丸椅子に座っていた。
僕)「失礼します。」
先生)「どうぞ。待たせてしまって申し訳ないです。」
僕)「いえ、大丈夫です。」
先生)「早速なんですけど、いつ頃から眠れなくなっていますか?」
僕)「そうですね。3週間ぐらい前ですかね。これは異常だと思って、病院に来てみました。」
先生)「そうだね。3週間か。自分の普段の睡眠時間より2時間短い睡眠を1ヶ月程度続けたら、大抵に人はパニック障害のような症状が出てくるんだよ。」
僕)「そうなんですか…」
先生)「このまま睡眠薬とか処方してもいいけど、まずは職場の人と相談したほうがいいよね。残業時間を調整してもらうとか、夜勤を変更してもらうとか。やっぱり眠る時間と起きる時間を一定にした方がいいから。」
僕)「そうですよね…ちなみに僕の症状について聞いても良いですか…?」
先生)「うん。そうだね。適応障害だね。」
僕)「適応障害…ですか…。」
その後の事はほとんど覚えていないのだが、結論は職場の方と相談するという流れに落ち着いた。症状がすぐに改善されるような、何か特別な治療法を受けたわけではないが、自分の状況を誰かに理解してもらえただけで、少しだけ心が軽くなっていたのかもしれない。
一方で、診断書はもらっていないものの、僕は受け止めることができていなかったと思う。自分が適応障害になっていると。
初めて病院へ行き、自分の状況を理解したものの、完全に受け止める事はできていなかった。しかし、症状はどうにかしたいし、誰か会社の人に相談したい。その一心で、親に相談し、新人研修の際にお世話になっていた方へ直接相談を試みるのである。そちらの話はスピンオフ作品 第三話へ。
僕の伝えたいこと
今回はここまで。前回の話 第八話で”産業医への相談へ行くこと”を提示されていたが、その前に個人の判断で病院へは行っていた僕。睡眠薬など直接的な改善ができるものだと思っていたのだが、本編でも述べたように、やはり職場の方に伝えることが重要だという結論に至ったのである。
ここで、粘って「睡眠薬をください!」と言えれば良いのだが、当時の僕にそのような勇気もなければ根性もなかった。
また、今になって思うのだが、睡眠薬を飲んだからと言っても根本的な解決にはなっていないので、結局職場には伝える必要があったと思う。睡眠薬を飲んで、眠れるようになれば症状が改善し、何事もなかったように振る舞える人もいると思うが、僕の場合は違ったと感じる。今の僕がそう思うので間違い無いと思う。
注意して欲しいこと
ここで注意してほしいのは、人によって取るべき最良の選択肢は違うと思うので、ここに書かれていることがベストではないということ。だからこそ、一人で判断せずに周囲の方に相談して欲しいし、専門の先生に判断を仰いでほしい。
僕自身、病院へ行くことへ躊躇はなかったと言えば嘘になる。どうしても、症状をどうにかしたいという気持ちで、踏ん張った。しかし、病院へは行ったものの、結果を受け止めることを躊躇し、このままダラダラと仕事を続けていくことになる。そして皆さんお察しのとおり、容体は悪化の一途を辿り、休職へと至るのである。この件に関しては、今後、話をしていこうと思うので乞うご期待!
人によっては、病院へ行くこと、そして精神科へ行くことへの抵抗が少なからずあるかもしれない。でも、重症化してからでは治りも遅くなるし、何より自分自身が苦しむはめになるので、少しでも症状で苦しんでいるのであれば、病院へ行ってみてほしい!
何事も、専門の方にアドバイスを受けることが近道になるはずなので!
あの時の僕は躊躇していたが、完全にうつを発症し、苦しみ、そして少しずつ治りかけている今僕がいるので間違いないと思う。
絶対、良くなるので。自分一人で抱え込まずに。
以上、ここまで読んでくれてありがとう。これが、あなたの特別な時間になってもらえたら嬉しい。それではまた!
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