鬱病を発症した話 第五話
どもども。お読み頂きありがとうございます。今回は、「眠れぬ森のおじさん編」ということで、以前から投稿している鬱病を発症した話の続編になるので、以下の投稿にも目を通されると、話がつながるかと思いますので、ぜひぜひ。
鬱病を発症した話
第一回目
「新社会人へ踏み出す編」
第二回目
「本配属編」
第三回目
「上司との出会い編」
第四回目
「環境に必死に喰らいつく編」
スピンオフ①
「番外編」
必死にデータまとめ!
残業と休日出勤が増え、周囲の環境への緊張感を抱えながら、必死に喰らいついていた僕。ある時、上司からデータまとめの業務を依頼されて、朝から取り掛かっていた。データを取り扱うためのソフトが特殊で、取り扱いに苦戦しながらデータをまとめていたのだが、予想以上に時間がかかってしまった。
上司)「僕君、データまとめ終わった!?」
僕)「はい!?すみません。まだ終わっていません。」
上司)「そうか…」
そんな会話を交え、結局まとめ終えることができずに、その日のミーティングを迎えた。凄く申し訳ない気持ちで、ミーティングに参加をしていたのだが、
最後の方で、上司からミーティング参加者に一言!
上司)「僕君がやってくれてる、データまとめ。今日中にまとめ終えるってことなので、よろしく!」
僕)「すみません。頑張ります!」
この時点で、今日も遅くなるという覚悟を決め、緊張感に追われながら、データまとめに取り掛かる…
寒空の下、電車を待つ者
なんとかデータまとめを終えた時には、隣の上司も帰路へとついており、周辺の机はポツポツと空席になっていた。その日は、なんとか21時前には会社をあとにし、最寄りの駅へと向かった。だいたい家までは1時間半の道のりなので、電車に乗るなり席に座り、目をつぶった。いつの間にか意識が朦朧とし、軽い眠りについていた。
僕の心の声)「眠りについてどのくらいの時間が経っただろうか…?」
意識朦朧としながら窓の外を見ると、見慣れない夜の田舎街が見えた。
僕の心の声)「あー、やっちまった…乗り過ごした…」
そう。電車で乗り過ごしてしまって、5駅ほど奥の方まで来ていたのだ。時刻も22:30ぐらいになっており、折り返しの電車もあと30分ほど来ないみたいだ。また、田舎の駅ということもあり、風を凌ぐ建物のない駅だった。時期は1月中旬。まだ雪は降っていなかったが、かなり冷え込んでいた。体を震えながら鼻水が止まらない中で待つ30分はとてもとても長く感じた。
風呂に入ることは許されない!
折り返しの電車に乗り家に着いた時、時刻は23:30を回っていた。とんだ災難続きの1日が終わりを迎えようと、刻一刻と時を刻んでいたのだが、まだ災難は続くのである。以前の投稿で話したのだが、お風呂は共同ということで、24:00までという使用時間が決められていた。冷え切った体で急いで風呂場へと向かい、体を流した。
僕の心の声)「少しだけなら時間オーバーしても大目に見てくれるだろう…」
そんな甘い期待をしながら、湯船に浸かった。数分が経ったその時、風呂場の扉が勢いよく開き、服を着た男性が大きな声をあげた。
服を着た男性)「おい!何時だと思ってる!もう使用時間過ぎてるぞ!早く出なさい!」
この日は運悪く、ルールに厳格な管理者がシフトの日だったらしい。
僕の心の声)「少しくらい大目に見てくれよ!」
そんなこと面と向かって言えるわけなく、渋々風呂場を後にした。ガチガチに冷え切った体は少しだけ体温に近づいた感覚だった。
いつものように帰りが遅くなり、電車で乗り過ごし、風呂場で叱られるという災難を乗り越え、床へとついた時、何故だか心臓の鼓動が激しくなっているのを感じた。
僕の心の声)「色々焦っていたから、アドレナリンが出てるだけだろう…」
そう思いながら、あまり気に留めることなく目をつぶった。その日は疲れが溜まっていたのか、布団を被り体温が温まったのを感じ、気絶するように眠りに落ちた。
眠れぬ森へ誘われる...
その日見た夢の内容は未だに記憶に刻まれている…。
僕は、会社のデスクに着き、エクセルと向き合っていた。何かに追われているような緊張感を抱きながら、エクセルのあの白いセルが鮮明になってきたところで、パッと目が覚めた。心臓がバクバクしている。なぜか、冷や汗をかいている。スマホをとって時間を確認すると、夜中の3:00だった。
僕の心の声)「俺は、夢の中でも働いていたのか…?」
そう思い、笑いが出てしまった。
休んでいるはずなのに、脳は必死に働いている。そんなことに対する呆れた笑いだった。すぐに、もう一度横になり、目をつぶる。いわゆる二度寝というやつだ。夜中の3:00に再び寝ることを「二度寝」というのは何かおかしな感じもする。「寝直す」という表現が正しいだろうか?まぁ、それはどうでも良いとして。目をつぶっても寝ることができない。心臓のバクバクが気になってどうしても目が覚めてしまう。何度も何度も眠ろうと試みたが、結局その日は再び眠りにつくことはできなかった…
カーテンから太陽の光が差し込み始めた頃、時刻は6:00を回っていた。いつも起床する時間だ。なぜだか、今になって睡魔に襲われる。眠気を取ろうと昨晩怒られた風呂へと向かう。朝は5:00から使えるルールになっている。僕としては、そんなに早くなくて良いから、夜の時間を伸ばして欲しい。そう思っていた。風呂場の扉を開けるとまだ誰もいないようだ。以前の僕なら、独り占めした風呂場で優雅に過ごしていそうだ。
キラキラの社会人を目指していた僕)「朝活最高!」
そんなことを思いながら…
この時の僕はそんなことを考えられる余裕はなかった。風呂場に設置されている鏡を見て、絶句する。目の下のクマが酷く、パンダのようになっていた。確かに3:00から起きていたのだが、3〜4時間は眠っているはず。学生の時なんかはオールして遊ぶこともあった。それなのに、今まで見たことのない黒ずんだ目元だった。一瞬、自分の顔に引いてしまったが、寝不足だからだろう。そう思い、風呂から上がり会社へ向かう準備をした。
その日はいつも以上に戦場へと向かう気力が低かったが、重たい体を引きずり、7:18発の電車へと乗るのであった…
締めくくり
今回は一段と長い文章になってしまいました。全文読んでくださった方、ありがとうございます。
まぁ、こんな感じで眠れない日々が続いていくんですが、今回のことで学んだことも結構あるんです!
その一つとして、人間寝るだけでは、全然疲れが取れないってことですね!
家に帰って、ゆっくりお風呂に入って、ビール飲みながらご飯食べて、水曜日のダウンタウン見て笑い転げる。そんなホットする時間がとても重要であるということ。確かに、忙しくて、家に帰って寝ることしかできない日もあると思いますが、できるだけホッと一息つく時間が確保できるようにすることが、健康のためには良いかと思います。
眠れぬ森に迷い込んでしまった僕ですが、ここからが鬱本番でしょうか。結構、苦労します。次回もお楽しみに!
以上、ここまで読んでくれてありがとう。これが、あなたの特別な時間になってもらえたら嬉しい。それでは、また!
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