鬱病を発症した話 スピンオフ➄
どもども。お読み頂きありがとうございます。今回は、「番外編」ということで、以前から投稿している鬱病を発症した話のスピンオフ作品の五回目。今回のお話は、スピンオフ作品の四回目の続きになります。作品の投稿順にリンクを並べていますので、お読み頂くと話が繋がるかと思います。ぜひ確認してみてください!
鬱病を発症した話
まさに地獄絵図
職場内の相談者Aさんとの相談を終え、グチャグチャになった顔で、自分のデスクに戻ろうか、そのまま帰ろうか、悩んでいた僕。相談で使用していた場所は、閉めるということだったので、足早に部屋を立ち去った。
外に出ると、あたりは暗くなっていた。時刻は19:00を過ぎたあたりだろうか。金曜日ということもあり、通路は帰宅者でごった返していた。
帰宅者A)「今日、飲みに行きません?」
帰宅者B)「良いね!」
そんな会話が聞こえてきた気がする。僕は、グチャグチャになった顔をマスクで隠しながら、お手洗いへと向かっていた。鏡を前にし、映った僕は、目元は深く黒ずみ、その周りは泣いたことにより赤く腫れていた。また、鼻水も垂れており、マスク下はまさに地獄絵図そのものだった。
僕の心の声)「いやいや、泣きすぎだろ…w。こんなんで、デスク戻ったら泣いたことがばれちまうぜ…w。」
自分の顔を確認し、直帰することを即決した。この日は、18:30ぐらいにはデスクへ戻れるはずだったのだが、相談時間が思いのほか延びてしまい、19:30くらいになっていたのだが、このまま直帰する旨を伝えようと、pcのチャット欄を開くと、上司からの連絡が入っていた。
ホウレンソウ
上司からのチャット)「僕君、もう作業は終わってるんですか?」(18:50)
僕の心の声)「やばっ…連絡しなきゃ。そりゃ終わる時間から1時間も過ぎてりゃ、連絡くるよな…」
僕はそう思いながらも、こんなに連絡を放置していたことで怒られるんじゃないかという思いが、返信することにブレーキをかけていた。この頃は、もう上司への恐怖心でいっぱいになっており、報連相を取るのにも一苦労していたのである。
僕のチャット)「連絡遅れました。大変申し訳ありません。急に体調が悪くなりまして、少しだけ休憩を取っていましたら、1時間程経ってしまいました。申し訳ありません。まだ体調が優れないので、今日はこのまま帰宅しようと思います。急な連絡になって申し訳ありません。」
チャットを入力し、震える手でマウスカーソルを動かして、送信ボタンをクリックした。その瞬間、pcをシャットダウンしカバンの中へと閉まった。
(あの時は、上司からの次の返信が怖くて、それから逃れるためにpcの電源を切ったのだが、今考えれば、とんでもなく迷惑野郎である。)
そして、足早に会社の出口へと向かうのである。さっきまで、帰宅者で溢れていた通路は冬の風が通り抜ける音が響いていた。必死になって、最寄りの駅へと向かい到着したとき、時刻は20:00を回っていた。次の電車を調べようと、後ろポッケからスマホを取り出し、通知画面を見ると上司からの連絡が来ていたことが分かった。ついさっきのことだった。そりゃ、1時間も遅れてチャットを返し、加えて調子が悪くて直帰するという内容で、ましてや連絡が取れないとなると、直接電話がかかってくるのは当たり前である。通知画面を見ながら、大変迷惑をかけていることを悔やみながら、すぐさま上司へと連絡した。
プルルルッ…
僕)「もしもし、上司さんですか。直接連絡せずに帰宅してしまい申し訳ありません。」
上司)「もしもし?僕君今どこなの!?」
僕)「今、会社の最寄り駅にいます…」
上司)「そうか。体調は大丈夫なの!?」
僕)「はい。まだ少しだけ体調が悪いです。」
上司)「そうか。分かった。気をつけて帰って!」
僕)「はい。分かりました。ご迷惑おかけして申し訳ないです。」
上司)「おう。じゃあね」
僕)「はい。失礼します。」
電話の切ボタンを押し、駅構内で立ち尽くした。
僕の心の声)「はぁー、俺何やってんだろ…?」
締めくくり
今回はここまで。お読みいただきありがとうございます。相談相手に初めて自分の状況を伝え、一息つこうと思っていたところ、休むにはまだ早かったですね…。
今思えば、業務終了予定時刻より1時間も遅れていたら、上司へ一報入れるなんて当たり前のことで、なんなら上司に対してとんでもなく迷惑をかけていることは疑いの余地もない。ないのだが、あの時の僕は、あの状況から一歩でも早く逃げたかった。また、上司への連絡を取れるほどのメンタル状況でもなかった。色々な重荷から解放されて、積もり積もった感情が一気に溢れ出す中で、できる限りやった行動が本文である。それでも、迷惑をかけたことに違いはない。この場を借りて謝りたい。
僕)「上司含め、チームの皆さんには大変ご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。」
そんなこんなで、初めて自分の置かれている状況を会社関係者に報告した僕。
僕の心の声)「やっと状況が好転する!」
そんなことを思っていた当時の僕。ここからどうなっていくのか?
乞うご期待!
以上、ここまで読んでくれてありがとう。これが、あなたの特別な時間になってもらえたら嬉しい。それでは、また!
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